目次
- 1 [第3回]難しいジャズセッション曲
- 2 セレクト曲のジャンル
- 3 難易度高めの34曲
- 3.1 ブルース5曲
- 3.2 スイング14曲
- 3.2.1 I Got Rhythm(アイガット リズム)
- 3.2.2 It Don't Mean a Thing(イットドント ミーンアシング)(スイングしなけりゃ意味ないね)
- 3.2.3 Giant steps(ジャイアント ステップス)
- 3.2.4 Cherokee(チェロキー)
- 3.2.5 Oleo(オレオ)
- 3.2.6 Nardis(ナルディス)
- 3.2.7 Confirmation(コンファメーション)
- 3.2.8 Ornithology(オーニソロジー)
- 3.2.9 Milestones(マイルストーンズ)
- 3.2.10 Four(フォー)
- 3.2.11 Black Nile(ブラックナイル)
- 3.2.12 If I Should Lose You(イフアイ シュッド ルーズユー)
- 3.2.13 Impressions(インプレッションズ)
- 3.2.14 Cute(キュート)
- 3.3 ワルツ(3拍子)2曲
- 3.4 ラテン5曲
- 3.5 ボサ2曲
- 3.6 エイト(8or16beat)1曲
- 3.7 バラード5曲
[第3回]難しいジャズセッション曲
ジャズセッション曲セレクトシリーズの第3回は「難易度高めの34曲」をドラマー目線でセレクトしてみました。
ジャズのセッションにおいて演奏される頻度が高めのもので、難しいものを選んであります。
これらの曲を演奏出来るようになるには、それ相応の努力と時間が必要ですが、まずは曲をしっかりと理解しておくことが大切になります。
どんな曲かを理解して聞いておくことで、練習にも役立ちますのでしっかりと押さえておきましょう。
<ジャズセッション曲セレクトシリーズはこちら⬇︎>
第一回 [ジャズセッション曲] まずはここから定番23曲(動画付)
第二回 [ジャズセッション曲] ステップアップの為の46曲(動画付)
第三回 [ジャズセッション曲] 難易度高めの34曲(動画付)⇦当記事
第四回 [ジャズセッション曲] もう一つ追加の56曲(動画付)
第五回 [ジャズセッション曲] 人に差がつく61曲(動画付)
第六回 [ジャズセッション曲]「まだ足りない人」への51曲(動画付)
第七回 [ジャズセッション曲] 一応知っとこうの56曲(動画付)
第七回までで327曲紹介となります。
一気に覚えると大変ですので、一つずつ覚えていきましょう。
区切るとしたら「1〜3回」「4〜5回」「6〜7回」の約100曲ずつがいいでしょう。
セレクト曲のジャンル
セレクトするジャンルタイプはいつもと同じで、下記のようになっています。
・ブルース
・スイング
・ワルツ(3拍子)
・ラテン
・ボサノバ
・ジャズエイト
・バラード
紹介項目の見方について詳しくは第一回の『[ジャズセッション曲]まずはここから定番23曲(動画付)』で確認してください。
いつもと同じくおすすめ音源と動画リンク付きです。
また、セッションには必須の黒本を持っていない場合は、上記リンク先ページで紹介してますので購入をおすすめします。
難易度高めの34曲
それでは、下記が第3回で紹介する34曲です。(テキストクリックで移動できます。)
それぞれのジャンル内の曲は難易度順ではなく、「おすすめ覚える順」で並べています。
<ブルース5曲>
・Walkin’
・Israel
・All Blues
・Footprints
・Au Privave
<スイング14曲>
・I Got Rhythm
・It Don't Mean a Thing
・Giant steps
・Cherokee
・Oleo
・Nardis
・Confirmation
・Ornithology
・Milestones
・Four
・Black Nile
・If I Should Lose You
・Impressions
・Cute
<ワルツ(3拍子)2曲>
・My Favorite Things
・Waltz For Debby
<ラテン5曲>
・Speak Low
・Samba de Orfeu
・I'll Remember April
・Caravan
・Spain
<ボサ2曲>
・Night And Day
・Recado Bossa Nova
<エイト(8or16beat)1曲>
・The Chicken
<バラード5曲>
・My Funny Valentine
・As Time Goes By
・Lover Man
・Round Midnight
・In a Sentimental Mood
ブルース5曲
Walkin’(ウォーキン)
ワンコーラス:12小節
スタイル:A+A+B
小節構成:4-4-4
テンポ:ミディアム
キー:F
収録本:黒本1
定番音源:『Miles Davis』(アルバム購入しかありませんが、ジャズの名盤ですのでいずれは購入すべきアルバムです。)
備考:マイルス・デイビスの演奏で有名ですが、イントロに少し癖があります。リズムの表と裏がひっくり返らないよう注意しましょう。イントロ以外は難しくありません。
動画:『Miles Davis - Walkin'』
マイルス・デイビスの演奏です。その他ジョン・コルトレーン、ソニー・スティットもおすすめです。
Israel(イスラエル)
ワンコーラス:12小節
スタイル:-
小節構成:-
テンポ:ミディアム
キー:Dm
収録本:黒本1
定番音源:『Bill Evans Trio』
備考:2拍3連のキメが難しい曲です。しっかり練習して合わせましょう。
動画:『Bill Evans Trio - Israel』
ビル・エヴァンスの演奏です。その他マイルス・デイヴィスも聞いてみましょう。
All Blues(オールブルース)
ワンコーラス:24小節
スタイル:-
小節構成:-
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:G
収録本:黒本1
定番音源:『Miles Davis』(アルバム購入しかありあせんが、カインド・オブ・ブルーはジャズ史5指に入る超名盤ですので、ぜひ購入したいアルバムです。)
備考:3/4拍子で24小節になっています。イントロがヴァンプとしてテーマ終わりやソロ終わりに8小節入ります。このヴァンプはセッションでは入れないことも多いので、確認が必要です。
動画:『All Blues- Miles Davis』
マイルス・デイビスの演奏です。ケニー・ドリューもおすすめです。
Footprints(フットプリンツ)
ワンコーラス:24小節
スタイル:A-A'-B
小節構成:8+8+8
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:C
収録本:黒本1
定番音源:『Wayne Shorter』
備考:3/4拍子で24小節になっています。ウェイン・ショーター作曲の雰囲気のあるマイナー調の曲です。
動画:『Wayne Shorter - Footprints』
ウェイン・ショーターの演奏です。その他マイルス・デイヴィスもおすすめです。
Au Privave(オウ プリバーブ)
ワンコーラス:12小節
スタイル:-
小節構成:-
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:F
収録本:黒本1
定番音源:『Charlie Parker』
備考:チャーリー・パーカー作曲のFブルースです。符割りがすこし難しいので注意しましょう。
動画:『Charlie Parker』
チャーリー・パーカーによる演奏です。その他キャノンボール・アダレイ、ソニー・スティットもおすすめです。
スイング14曲
I Got Rhythm(アイガット リズム)
ワンコーラス:34小節
スタイル:A-A-B-A
小節構成:8+8+8+10
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:Bb
収録本:黒本2
定番音源:『ニューヨーク・ジャズ・トリオ』が分かりやすいでしょう。
備考:小節構成は8+8+8+10ですが、ソロは32小節で回します。符割りに注意しましょう。循環(リズムチェンジ)と言われる形式のコード進行の元になった曲です。Aは2フィール、Bは4ビートが通常です。
動画:『Hank Jones - I Got Rhythm』
ハンク・ジョーンズによる演奏です。その他ジョージ・ガーシュウィン、ソニー・スティットもおすすめです。
It Don't Mean a Thing(イットドント ミーンアシング)(スイングしなけりゃ意味ないね)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-A-B-A
小節構成:8+8+8+8
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:F, C, Bb
収録本:黒本1
定番音源:『ニューヨーク・ジャズ・トリオ』が分かりやすいでしょう。
備考:デューク・エリントン作曲のスイングの代表的な曲です。符割りに注意しましょう。
動画:『Duke Ellington - It don't mean a thing (1943)』
デューク・エリントンによる演奏です。その他エラ・フィッツジェラルドもおすすめです。
Giant steps(ジャイアント ステップス)
ワンコーラス:16小節
スタイル:A-B
小節構成:8+8
テンポ:ファスト〜ベリーファスト
キー:Eb
収録本:黒本1
定番音源:『John Coltrane』
備考:ジョン・コルトレーン作曲の超高速ナンバーです。転調が多いのでドラマー以外にはかなり難曲です。
動画:『Giant Steps』
ジョン・コルトレーンの演奏です。その他トミー・フラナガン、マッコイ・タイナーもおすすめです。
Cherokee(チェロキー)
ワンコーラス:64小節
スタイル:A-A'-B-A'
小節構成:16+16+16+16
テンポ:ファスト〜ベリーファスト
キー:Bb
収録本:黒本1
定番音源:『Clifford Brown & Max Roach』
備考:超高速ナンバーとして定番のチェロキー。トランペッターのチャレンジ曲です。エンディングはお決まりの形をすることがあるので注意が必要です。上記の音源はクリフォード・ブラウンの曲が100曲で750円とお得ですので、おすすめです。
動画:『Clifford Brown & Max Roach - Cherokee』
クリフォード・ブラウンとマックス・ローチの演奏です。その他チャーリー・パーカーやウィントン・マルサリスもおすすめです。
Oleo(オレオ)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-A'-B-A'
小節構成:8+8+8+8
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:Bb
収録本:黒本1
定番音源:『Miles Davis』
備考:ソニー・ロリンズ作曲の循環(リズムチェンジ)の曲です。アイガットリズムのコード進行と同じです。テンポも速くで符割りも難しい難曲です。B部分はテーマもアドリブになります。Aの部分はドラムは叩かない場合もあります。
動画:『Miles Davis - Oleo』
マイルス・デイヴィスの演奏です。その他ソニー・ロリンズ、ビル・エヴァンスもおすすめです。
Nardis(ナルディス)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-A-B-A
小節構成:8+8+8+8
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:Em
収録本:黒本1
定番音源:『Bill Evans』
備考:符割りが難しい幻想的な曲です。シンバルで効果的に合わせるようにしましょう。
動画:『Bill Evans Trio - Nardis』
ビル・エヴァンスによる演奏です。その他エディ・ヒギンズもおすすめです。
Confirmation(コンファメーション)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-A'-B-A'
小節構成:8+8+8+8
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:F
収録本:黒本1
定番音源:『Tommy Flanagan』
備考:チャーリー・パーカー作曲ですが、お決まりのイントロとセカンドリフが入る場合があります。チャーリー・パーカーの演奏には入ってないので、トミー・フラナガンの演奏で確認してみましょう。セカンドリフの場合はA列車と同じようにドラムソロを回したりします。
動画:『George Mraz/Confirmation』
この動画しかイントロとセカンドリフの入った動画はありませんでした。セカンドリフは5:02〜からです。
Ornithology(オーニソロジー)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-B-A-C
小節構成:8+8+8+8
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:G
収録本:黒本1
定番音源:『Miles Davis』
備考:チャーリー・パーカーがオリジナルですが、セッションで良く演奏されるパターンは上記のマイルスの音源のメロディです。
動画:『Kenny Garrett and Brad Mehldau / Ornithology』
こちらの動画のパターンも分かりやすいです。チャーリー・パーカーも聞いてみて違いを確認しましょう。12~16小節目と28~32小節目のメロディが違います。
Milestones(マイルストーンズ)
ワンコーラス:40小節
スタイル:A-A-B-B-A
小節構成:8+8+8+8+8
テンポ:ファスト
キー:Gm
収録本:黒本1
定番音源:『Miles Davis』
備考:マイルス・デイヴィス作曲の都会的な曲です。シンプルなんですが、A-A-B-B-Aの40小節というのが曲者で意外に難しい難曲です。
動画:『Miles Davis Quintet in Berlin - Milestones』
マイルスの演奏ですが、超高速バージョン。その他ビル・エヴァンス、ハービー・ハンコックもおすすめです。
Four(フォー)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-B-A-B'
小節構成:8+8+8+8
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:Eb
収録本:黒本1
定番音源:『Miles Davis』。マイルスは色んな音源がありますが、下記がおすすめです。(アルバム購入しかありあせんが、名盤ですのでいずれは購入したいアルバムです。)
備考:マイルス・デイヴィスの演奏で有名です。キメに注意しましょう。
動画:『Stan Getz Quintet - Four』
このスタン・ゲッツの演奏も分かりやすいです。その他、マイルスの他の演奏もおすすめです。
Black Nile(ブラックナイル)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-A'-B-A
小節構成:8+8+8+8
テンポ:ミディアム
キー:Dm
収録本:黒本1
定番音源:『Wayne Shorter』
備考:ウェイン・ショーター作曲のおしゃれな曲です。お決まりのイントロがあります。
動画:『Wayne Shorter - Black Nile』
ウェイン・ショーターの演奏です。その他アル・フォスターもおすすめです。
If I Should Lose You(イフアイ シュッド ルーズユー)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-B-A-C
小節構成:8+8+8+8
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:Bb
収録本:黒本1
定番音源:『Hank Mobley』
備考:雰囲気のある曲でスローでやったりボサでやったり色んなパターンでやります。
動画:『JOHNNY GRIFFIN If I Should Lose You』
ジョニー・グリフィンの味のある演奏です。その他アート・ペッパーもおすすめです。
Impressions(インプレッションズ)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-A'-B-A"
小節構成:8+8+8+8
テンポ:ファスト
キー:Dm
収録本:黒本1
定番音源:『John Coltrane』
備考:ジョン・コルトレーン作曲のモードジャズの曲です。テンポが速めです。
動画:『John Coltrane - Impressions (Album Version)』
ジョン・コルトレーンによる演奏です。その他。ウェス・モンゴメリー、ウィントン・ケリーもおすすめです。
Cute(キュート)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-B-A-C
小節構成:8+8+8+8
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:F
収録本:黒本1
定番音源:『Count Basie』
備考:テーマでドラムの掛け合いソロがあるので、ドラマーが目立つ曲です。
動画:『Cute - JAZZ MONDAYS』
このような感じで掛け合いが行われます。
ワルツ(3拍子)2曲
My Favorite Things(マイフェイバリット シングス)
ワンコーラス:64小節
スタイル:A-A-B-C
小節構成:16+16+16+16(ヴァンプあり)
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:Em
収録本:黒本1
定番音源:ジョン・コルトレーンが有名ですが、『Grant Green』の方が分かりやすいでしょう。
備考:映画「サウンド オブ ミュージック」に出てくる有名な曲です。セッションであまりやることはないかもしれませんが、リクエストが多い曲です。
16小節ごとに進んでいきますが、途中ヴァンプを挟んでいくことが多い曲です。(ヴァンプとは短いコードの繰り返しの伴奏です。イントロや間奏、エンディングなどで挟み込む場合があります。)
この曲では「A→ヴァンプ→A→ヴァンプ→B→C」というパターンが多いでしょう。ヴァンプは4小節だったり8小節だったりしますので、事前に打ち合わせが必要な曲になります。また、ヴァンプを全く挟まないこともありますし、別の場所で挟むこともあります。
また、「A→ヴァンプ→B→C」というパターンもあります。
動画:『Grant Green My Favorite Things Take 12』
グランド・グリーンの演奏です。ヴァンプが入る位置を確認してみましょう。
Waltz For Debby(ワルツ フォー デビー)
ワンコーラス:80小節
スタイル:A-A'-B-A"-C
小節構成:16+16+16+16+16
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:F
収録本:黒本1
定番音源:『Bill Evans』
備考:ビル・エヴァンス作曲の美しい曲です。オリジナルの演奏ではテーマを3拍子、ソロ以降は4/4拍子でやっています。セッションでは全編3拍子でやる場合もあります。小節構成は16+16+16+16+16と捉えると分かりやすいでしょう。詳しくは黒本1を参照してください。
動画:『Waltz for Debby』
ビル・エヴァンスによる美しい演奏です。その他、全編3拍子のデイヴィッド・マシューズも聞いてみましょう。
ラテン5曲
Speak Low(スピークロウ)
ワンコーラス:56小節
スタイル:A-A'-B-A"
小節構成:16+16+8+16
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:F
収録本:黒本1
定番音源:『The Walter Bishop Jr. Trio』
備考:小節構成は16+16+8+16です。A部分はラテン。B部分は4ビートで演奏します。ソロ以降は4ビートが通常です。小節構成が変則なので、8バースのドラムソロの場合は1コーラス目と2コーラス目でメロディとドラムの順番が入れ替わります。
Aの9〜12小節をスイングのパターンもあります。
動画:『SONNY CLARK, Speak Low (Weill, Nash)』
ソニー・クラークの演奏も分かりやすいです。その他ジョン・コルトレーンもおすすめです。
Samba de Orfeu(サンバ デ オルフェ)(オルフェのサンバ)
ワンコーラス:56小節
スタイル:A-A-B-A
小節構成:16+16+8+16
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:C
収録本:黒本1
定番音源:『Paul Desmond & Jim Hall Quartet』
備考:映画「黒いオルフェ」の挿入歌です。小節構成は16+16+8+16です。
動画:『Samba de Orfeu 2009』
こちらの動画が分かりやすいかと思います。その他、オスカー・ピーターソン、渡辺貞夫もおすすめ。
I'll Remember April(アイル リメンバー エイプリル)(四月の想い出)
ワンコーラス:48小節
スタイル:A-B-A'
小節構成:16+16+16
テンポ:スロー〜ファスト
キー:G
収録本:黒本1
定番音源:『Don Byas(ドン・バイアス』
備考:小節構成は16+16+16です。Aの前半8小節はラテンで演奏します。ソロでは形を維持したり、全編4ビートにしたりします。スローでも演奏されたりする非常に難しい曲です。
動画:『八木 隆幸トリオ I'll Remember April』
こちらの動画が分かりやすいです。その他、グラント・グリーンもおすすめです。
Caravan(キャラバン)
ワンコーラス:64小節
スタイル:A-A-B-A
小節構成:16+16+16+16
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:Fm
収録本:黒本1
定番音源:『ニューヨーク・ジャズ・トリオ』が分かりやすいでしょう。(セカンドリフが入ってますが気にしなくで良いです。)
備考:小節構成は16+16+16+16です。Aがラテン、Bが4ビートが通常です。ソロではラテンを維持したり4ビートのみになったりします。黒本ではAの最後4小節はスイングになっていますが、あまりこの形ではやらない気がします。映画「セッション」でも有名になった曲です。
動画:『New York Jazz Trio - Caravan (29/05/2010)』
こちらの動画も比較的分かりやすいです。色んな演奏をされてる曲ですので、沢山聞いてみましょう。
Spain(スペイン)
ワンコーラス:-
スタイル:-
小節構成:-
テンポ:ファスト
キー:Bm
収録本:黒本1
定番音源:『Chick Corea』(下記の音源はショートバージョンになります。ロングバージョンはアルバム購入のみになっています。)
備考:チック・コリアの名曲で、かなり難易度の高い曲です。テンポの早いラテンで構成も複雑で符割りも難しいです。黒本1で構成しっかり確認してみましょう。
動画:『Al Jarreau - Spain (Live Under The Sky 90)』
アル・ジャロウの名演です。その他色んなバージョンがありますので、沢山聞いてみましょう。
ボサ2曲
Night And Day(ナイト アン デイ)
ワンコーラス:48小節
スタイル:A-A-B
小節構成:16+16+16
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:Eb
収録本:黒本1
定番音源:『3 na Bossa』が分かりやすいでしょう。
備考:ボーカルの定番曲でもあります。ボサや4ビートやったり、Aをラテン、Bを4ビートでしたりと色んなスタイルで演奏されます。また、ラテンと4ビートの演奏箇所をもっと細かく変更する場合もあります。
動画:『Night & Day - Jazz Trio』
こちらの動画ではAをラテン、Bを4ビートで演奏しています。
『Stan Getz & Bill Evans - Night And Day』
こちらの動画では8小節ごとにラテンと4ビートで演奏しています。さらにソロの1コーラス目はブレイクを入れています。
Recado Bossa Nova(リカード ボサノバ)
ワンコーラス:56小節
スタイル:A-A'-B-A'
小節構成:16+16+8+16
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー: Gm, Dm, Cm
収録本:黒本1
定番音源:『ニューヨーク・ジャズ・トリオ』が分かりやすいでしょう。
備考:ボサノバもしくはラテンで演奏されます。小節構成は16+16+8+16です。
動画:『Hank Mobley - Recado Bossa Nova』
ラテンでやる場合はハンク・モブレーの演奏が定番です。
エイト(8or16beat)1曲
The Chicken(チキン)
ワンコーラス:16小節
スタイル:A-VAMP
小節構成:12+4
テンポ:ミディアム〜ファスト
キー:Bb
収録本:黒本1
定番音源:『Jaco Pastorius』
備考:ジャコ・パストリアスの演奏で有名な名曲です。12小節+4小節のヴァンプで進行していきます。12小節目はキメになっていて毎回演奏します。またヴァンプはイントロにもなっています。
動画:『Jaco Pastorius-"The Chicken"』
ジャコ・パストリアスによるファンキーな演奏です。
バラード5曲
My Funny Valentine(マイファニー バレンタイン)
ワンコーラス:36小節
スタイル:A-A'-B-A"
小節構成:8+8+8+12
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:Cm, Fm, Gm
収録本:黒本1
定番音源:『Chet Baker』が分かりやすいでしょう。
備考:ボーカルでも歌われます。小節構成は8+8+8+12です。
動画:『マイ・ファニー・バレンタイン -太田忠』
こちらの動画が分かりやすいかと思います。その他マイルス・デイヴィスもおすすめです。
As Time Goes By(アズタイム ゴーズバイ)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-A'-B-A"
小節構成:8+8+8+8
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:Eb, C, F
収録本:黒本2
定番音源:『Dooley Wilson』
備考:ボーカルの定番曲でもある美しい曲です。
動画:『Dexter Gordon - As Time Goes By』
デクスター・ゴードンによる演奏です。その他ビル・エヴァンスもおすすめです。
Lover Man(ラヴァーマン)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-A-B-A
小節構成:8+8+8+8
テンポ:スロー〜ミディアム
キー:F
収録本:黒本1
定番音源:『Charlie Parker』
備考:ボーカルやサックスで演奏されることが多いイメージです。
動画:『Billie Holiday - Lover Man』
ビリー・ホリデイのボーカルです。その他ノラ・ジョーンズ、ソニー・スティットもおすすめです。
Round Midnight(ラウンド ミッドナイト)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-A'-B-A'
小節構成:8+8+8+8
テンポ:スロー
キー:Ebm
収録本:黒本1
定番音源:『Miles Davis』
備考:セロニアス・モンク作曲。マイルスの名演が有名です。マイルスの演奏ではイントロ、前テーマ後のインタールード、ソロ後にテーマを弾かずにアウトロがあります。黒本1で確認しておきましょう。
動画:『Miles Davis Quintet - 'Round Midnight』
マイルス・デイヴィス1956年の演奏。その他セロニアス・モンク、ミシェル・ペトルチアーニもおすすめです。
In a Sentimental Mood(インア センチメンタル ムード)
ワンコーラス:32小節
スタイル:A-A-B-A
小節構成:8+8+8+8
テンポ:スロー
キー:F
収録本:黒本1
定番音源:『Duke Ellington & John Coltrane』
備考:デューク・エリントン作曲のムードのあるナンバーです。ボーカルでも歌われます。
動画:『Duke Ellington & John Coltrane - In a sentimental mood』
デューク・エリントンとジョン・コルトレーンによる名演です。その他サラ・ヴォーンもおすすめです。
以上、難易度高めのジャズセッション34曲でした。
[ジャズセッション曲シリーズはこちら⬇︎]
第一回 [ジャズセッション曲] まずはここから定番23曲(動画付)
第二回 [ジャズセッション曲] ステップアップの為の46曲(動画付)
第三回 [ジャズセッション曲] 難易度高めの34曲(動画付)⇦当記事
第四回 [ジャズセッション曲] もう一つ追加の56曲(動画付)
第五回 [ジャズセッション曲] 人に差がつく61曲(動画付)
第六回 [ジャズセッション曲]「まだ足りない人」への51曲(動画付)
第七回 [ジャズセッション曲] 一応知っとこうの56曲(動画付)


































