ジャズドラマー

ジャック・ディジョネット〜Jack DeJohnette〜

現代ジャズ屈指の実力派ドラマー

ジャック・ディジョネット(Jack DeJohnette)は長きに渡りジャズの第一線で活躍しているジャズドラマーの重鎮です。
スタンダードから革新的なものまで、あらゆる音楽を自分のものにしてしまう、恐るべきタレントの持ち主です。

ジャック・ディジョネットのプロフィール

1942年8月9日生まれ
米国イリノイ州シカゴ出身
ジャンル:ジャズ

20代の頃よりキャリアをスタートさせ、ビル・エヴァンスやジョン・コルトレーンなどのジャズの巨人たちの演奏を支える。マイルス・デイヴィスの「ビッチェズ・ブルー」などのエレクトリック時代の名作にも参加しており、この頃にはロックやファンクのリズムを取り入れ、スタンダードジャズに収まらないスケールの大きなドラミングを会得している。また、ジャック・ディジョネットがドラムンベースのリズムを作ったとも言われている。

マイルスグループ後も、チック・コリア、ジョン・アバークロンビー、マイケル・ブレッカー、ハービー、ハンコック、パット・メセニーなどの重鎮たちとの共演を重ねている。
特にキース・ジャレット、ゲイリー・ピーコックとのスタンダードトリオではスタンダードジャズを新解釈した演奏を聴くことができ、現代最高のピアノトリオの一つとして高い評価を受けた。

若手プレイヤーとの共演にも熱心で、常に新しいものを求めつつ、自分の芯を見失わない活動スタイルは広く尊敬を集めている。ジャズ以外のコンサートに行くこともしばしばで、非常に勉強熱心。ドラマーとしてだけでなく、ピアニスト、コンポーザーとしても優秀で、ドラマーだけの枠に収まりきれない才能の持ち主です。
若いころから一貫して商業的なものに流されず、ジャズ界の中心で、また最前線で活躍を続けているジャック・ディジョネット。その経歴からも現代ジャズのファーストドラマーと言えるでしょう。

ジャック・ディジョネットのプレイスタイル

王道的なジャズドラミングからスタートして、様々な要素を吸収してきたジャック・ディジョネットのドラミングは唯一無二の存在です。スタンダード的でありながらコンテンポラリー。王道と最先端が絶妙にミックスされたような演奏をします。
誰よりもスイングしているレガートを叩いているようで、実はとても複雑。言葉では説明できない域に達している超人的な演奏で、真似るのはとても困難です。

拍の概念があまりないのか、通常のリズムの取り方では付いていけないものがあります。もっと大きなものに身を任せているような感じで、複雑かつ自然、とても雄大なイメージのドラムです。
理屈ではとても表現できない奥の深いドラム、それがジャック・ディジョネットのドラミングと言えるでしょう。

ジャック・ディジョネットの動画


キース・ジャレット・トリオでの一コマ。ものすごいドラミングセンス。


こちらも同トリオから。7:35〜あたりからドラムソロです。


ハービー・ハンコックとの「カンタロープ・アイランド」。ジャズ8thでもすごい渋さです。


ドラムソロ。音に耳障りな感じが全くありません。


マイルスとの演奏。複雑で熱を帯びた演奏。格好いいですね。


>>次のドラマー→『トニー・ウィリアムス 〜究極の天才ドラマー〜』

>>全ドラマー一覧はこちら→『ドラマー一覧』

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