完璧なオールマイティードラマー
デイブ・ウェックル(Dave Weckl)は完璧な技術力でお手本のようなドラムを叩くセッションドラマーです。
叩けないものは無いというぐらい、あらゆるドラミングを自由にこなすスーパードラマーです。
デイブ・ウェックルのプロフィール
1960年1月8日生まれ
米国ミズーリ州セントルイス出身
ジャンル:フュージョン、ジャズ、ポップス、ラテン
8歳のころからドラムを始めて、16歳からプロ、20代前半の頃からスタジオミュージシャンとして活動を始めます。
共演者にはポール・サイモン、マドンナ、ジョージ・ベンソン、ミシェル・カミロ、ロバート・プラント、アンソニー・ジャクソンなど錚々たる顔ぶれです。
また、チックコリア・エレクトリックバンドのメンバーに抜擢され、ベースのジョン・パティトゥッチとの超絶セッションで人気を博します。
その後もソロアルバム発売やマイク・スターンとの共演などで世界中で活躍しています。
デイブ・ウェックルのプレイスタイル
デイブ・ウェックルはまず技術的に完璧なスタイルを持っています。
自身の教則ビデオも出していますが、お手本のようなドラムを叩きます。あまりに完璧で簡単そうに叩いてしまうので、一見難しいことをしていないように感じることもあります。
また、非常に優雅でドラムの優等生的なところがあります。
それ故に「機械的でおもしろくない」と揶揄されることもありましたが、90年代後半ごろからスタイルが少し変わり、柔らかさが加わって一層完璧なドラマーへと進化しています。
タイトで気持ちのいい彼のリズムは、世界中のドラマーから研究され真似されています。
よく似たタイプのヴィニー・カリウタと比較されることが多いのですが、デイブ・ウェックルはより洗練されているイメージがあります。
ヴィニーのほうが野性的ですね。どちらがい良いという訳ではないのですが、良く比較されています。
1989年に行われたバディー・リッチメモリアルコンサートで2人はスティーブ・ガッドと共に3人でドラムバトルをしています。
この時、デイブ・ウェックルはヴィニー・カリウタの圧倒的な迫力とスティーブ・ガッドの強烈なグルーブ感の前に完敗して、非常に悔しい想いをしたそうです。
こういった経験があったからこそ、その後のデイブ・ウェックルの進化があったのでしょう。
現在では弱点らしい弱点はなく世界トップクラスの超絶技巧ドラマーとして君臨し続けています。
デイブ・ウェックルの動画
2015年のソロパフォーマンス。録音がいいので素晴らしい音を体感できます。
2016年のドラムクリニック。ソロと曲のバッキングは円熟の演奏。キャリアの中でもピークを迎えているかもしれない。
スティーブ・ガッド、ビニー・カリウタとのドラムバトル。この時は完敗とのことらしいが全員すごい・・・。
アコースティックバンドでのジャズ演奏。なにやらしても一流です。
ラテンの曲での演奏。本当に底が見えません。恐ろしいほどのポテンシャルの高さ。
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