ドラムを極めたセッションドラマー
ハーヴィー・メイソン(Harvey Mason)は世界トップクラスのセッションドラマーの一人です。
シンプルを極めたその演奏は、完璧としか言いようがないでしょう。
ハーヴィー・メイソンのプロフィール
1947年2月22日生まれ
米国ニュージャージー州アトランティックシティ出身
ジャンル:フュージョン、ジャズ、
父親はミュージシャンで、4歳からドラムを始める。バークリー音楽院やニュー・イングランド音楽院で学び、24歳ごろからはロサンゼルスを拠点に活動します。
ハービー・ハンコックやリー・リトナーと共演、クインシー・ジョーンズとも仕事をするなど、一躍トップドラマーの仲間入り。リーダー作も多く、作曲家、アレンジャーとしても高い能力を発揮します。
また、日本ではプロデューサーとしても活躍し、大村憲司やカシオペアのプロデュースで日本の音楽界にも影響を与えた。
1990年にはボブ・ジェームス(ピアノ)、リー・リトナー(ギター)、ネーザン・イースト(ベース)とスーパーグループ「フォープレイ」を結成。(ギタリストは後にラリー・カールトン→チャック・ローブとなっている)
2004年発表の「ウィズ・オール・マイ・ハート」ではグラミー賞を受賞するなど、ドラマーの域を超え、ミュージシャンとしてあらゆる栄冠を手に入れている。
ハーヴィー・メイソンのプレイスタイル
完璧とも言えるようなタイミングで適切な音を鳴らすことが出来る数少ないドラマーの一人です。それほど派手なプレイはしないのですが、ハーヴィー・メイソンのプレイは聞けば聞くほど、またドラムを理解すればするほど、凄さが分かります。
一聴すると、バンドの中でそれほど目立たないのですが、それは周りの音とのアンサンブルが完璧だからでしょう。耳をすませば恐ろしく良い音でドラムを叩いていることが分かります。
ハーヴィー・メイソンのプレイを真似した人は分かると思いますが、シンプルなフレーズを同じように叩いても、ハーヴィーと同じ雰囲気は出ません。まさに「ここしかない」というようなタイミングで鳴らしているので、通常のリズム感ではとてもあのグルーブは出せません。
同じスタジオドラマーとして、よくスティーブ・ガッドと比較されますが、ハーヴィー・メイソンの方がシンプルな故に中毒性が高いかもしれません。
ハーヴィー・メイソンの動画
「カメレオン」の演奏をじっくり楽しめます。派手さはないが気持ちのいいグルーブです。
珍しいドラムソロ動画。ソロも渋いですね。
チャック・ローブの時のフォープレイ。グルーブが堪りません。
ラリー・カールトンの時のフォープレイ。3点セットの音だけでも最高です。
リー・リトナーの時のフォープレイ。バンド全体のアンサンブルが完璧すぎです。
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