移動距離が決まればスピードが決まる
皆さんはドラムを叩く時に、「どれくらいの幅でスティックを動かすか」をきちんと意識してるでしょうか?
何となく意識してる人が多いかもしれませんが、実は「どれくらいの幅でスティックを動かすか」というのは、とてつもなく大切なことなのです。
念を押して言いますが、「めちゃくちゃ大事なこと」です。
今回の話を知ってる知らないでは、あなたのドラミングは大きく変わるはずです。
スティックの適切なスピード
ドラムを叩く時はスティックをどれくらいのスピードで動かすか考えているでしょうか?
もちろん、遅いテンポの曲ではゆっくり。
速いテンポでは速くスティックを動かす傾向にあると思います。
しかし、どれくらい速く動かせばいいか分かっているでしょうか?
恐らく「何となくこれぐらいのスピード」で叩いているのではないでしょうか?
実はスティックを動かすスピードは「テンポ」と「スティックを動かす幅」で自動的に決まるのです。
実験をしてみましょう。
テンポ70で右手で16分音符を叩いてみましょう。
まずスティックを60度の角度で叩いてください。
この時のスティックスピードを覚えてください。
次にスティックの角度を15度で叩いてみてください。
いかがでしょうか?驚くほどスティックスピードが違うと思います。
しかも幅を固定すると適切なスティックスピードが「自動的に決まった」と思います。
叩くべきスティックスピードが分かれば、安定して叩くことが出来ると思います。
逆にスティックを動かす幅が不安定だと、適切なスピードも変動しますので安定して叩くことが出来ません。
安定して叩くには「スティックを動かす幅」を意識することが大切なのです。
ドラムを叩く全ての動作で移動距離を意識する
スティックを動かす幅を意識するのはシングルストロークの時だけではありません。
ドラム演奏のあらゆる動きで必要になります。
ハイハットを叩く時にも意識すべきですし、タム回しでフィルインを叩く時にも必要です。
特にタム回しなどは速いテンポになると、かなり速いスピードで体を動かさなければいけません。
ですが、どれくらいのモーションでスティックを動かすかをイメージ出来れば、適切なスピードが分かるはずです。
そのスピードが速すぎれば、モーションを小さくする必要があります。
「テンポ」「動く幅」「スピード」の関係が分かるようになれば、自分で叩ける叩けないが分かるのです。
初速を意識する
次に初速の大切さを確認してみましょう。
例え話で考えてみましょう。よく算数のテストなどである問題で話します。
Q:ある車がA地点からB地点まで1時間で行くには時速何kmで走る必要がありますか?
答えはA地点からB地点までの距離が60kmだったら時速60kmになります。
しかし、車が最初から最後までずっと時速60kmで走った時の話です。
実際には止まった状態からスタートしますので、なるべく速く時速60kmに達する必要があります。
スティックを動かす時にも言えますが、なるべく速く適切なスティックスピードに達する為に初速を意識する必要があります。
ゆっくりとスティックを動かし始めては出だしで遅れてしまいます。
スティックスピードの初速を意識することはキレのある演奏に繋がります。
まとめ
スティックを動かす幅をしっかりと意識してコントロール出来るようにしましょう。
幅とスピードの関係性を意識して理解することで、驚くほど安定したリズムでドラムを叩けるようになるはずです。
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