ドラム

ドラムの考え方

ドラムレッスンを受ける時に注意すべきこと

みなさんはドラムレッスンを受けたことはあるでしょうか?
なぜレッスンを受けるのでしょうか?
「上手くなりたいから」というのは当然でしょうが、なぜドラムレッスンを受けると上手くなるのでしょうか。
今日はレッスンを受ける意味を確認してみたいと思います。

ドラムレッスンの意味

ドラムレッスンを受けると確かに上手くなります。ではその理由はなんでしょう?いくつかありますので挙げてみましょう。

・技術を教えてもらえる。
・手本を見ることができる。
・間違いを指摘してもらえる。
・モチベーションになる。

技術を教えてもらえる

これは当然の事ですね。
しかし、情報化社会の現在はインターネットや書籍やDVDなどでも様々な技術を知ることができます。
果たして高い月謝を払ってまでレッスンに行く価値はあるのでしょうか?

その答えはYesです。
なぜなら、レッスンでは「今のあなたに必要な技術」を教えてくれるからです。
つまり「あなたの今のレベルに合わせた技術」を教えてくれるのです。

自己流でやってしまうと、得てして自分を過大評価してしまい、基礎を飛ばして難しいテクニックに走りがちです。私も自己流でやっていたころ、ネットで見つけた「モーラー奏法」に魅かれて練習をするといった時期がありました。

モーラー奏法は難しいテクニックです。
しかし今思えば、当時の私にはもっとやるべき大切なことが沢山あったのです
基礎が全く出来ていなかった。
それに「自分で気づいていなかった」のです。

私は当時、自分のドラムにそれなりの自信がありましたが、より上達しようとドラムの体験レッスンを受けてみました。
すると私の演奏を見た講師の先生はたった5秒で演奏を止め、10個ほど間違いを指摘しました

それらは全て基礎的なことで、私は自分の実力を思い知らされました
「モーラー奏法」など練習してる場合ではなかったのです。
とても恥ずかしかったのを覚えています。

何にでも言える事ですが自分に必要な練習を選択することは、実は難しいのです。
やはり自分よりレベルの高い人に指摘してもらうのが一番です。
「今の自分に何が足りてないのか」それを教えてもらえるのがドラムレッスンのメリットの一つです。

レッスン

手本を見ることができる

お手本を見ることは大変大事なことです。
人間の脳は「ミラーリングという、周りのものを真似する特性があります。
「偽物を見れば自分も偽物に、本物を見れば自分も本物に」なろうとするのです。
脳に良し悪しは分かりません。ただ真似するのです。

ですが、今は昔と違ってインターネットの動画でも沢山のお手本を見ることができます。
これは素晴らしいことだと思います。
様々な良い演奏を簡単に見られるということはとても有難いです。

これは音楽に限らず、様々な分野で急激な成長をもたらすと私は思っています。
気軽に世界の素晴らしいものを見ることができる今の子供たちは、私たち大人が想像もできないようなレベルのものを実現させてくれるかもしれません。

しかし動画ではなかなか伝わりにくいものがあります。
それは「空気」「雰囲気」です。
つまり生の感覚です。

音は振動です。
その振動を耳でキャッチして脳で認識するのですが、実は体でも振動は感じています
また、人間には空間を把握できる能力があります。
動画ではそれを感じることはできません。

動画しかお手本にしてない人には動画で見るような音しか出すことが出来ません
なぜなら生でしか伝わらない部分を知らないからです。
知らないものを自分で出すことは出来ません。脳がコピー出来ないのです。
生のお手本でしか伝わらないものを感じることが出来て、初めてそれを自分で表現できるのです。

特にダイナミクス(音の大小)は動画やCD等では伝わりにくい部分です。
聞こえやすいように音をフラットに加工してあるからです。
生のお手本を見る(聞く)時は特にダイナミクスに注意してみてください。
また、CD等をお手本にする場合もなるべくよい音響で聞くとよいでしょう。

>>音楽の聴き方についてはこちらをお読みください→『知らないとまずい!?ヘッド・ボイス・テクニックでドラムを叩こう』

ミラー

間違いを指摘してもらえる

これもレッスンにおける重要なメリットです。
先ほどもお話しましたが、自分で自分の悪い所というのは気づきにくいものです。
しかし、ここで一つ注意があります。
それは「なぜそれが悪いのかを説明しない先生がいる」ということです。

ただ「そのやり方は間違っている。正解はこうだ」と頭ごなしに言われても、「なぜそうなのか」を教えてくれなければドラムへの理解は深まりません

私が生徒さんによく指摘する例えを言いますと、私は初心者の人にはまず「ジャーマングリップ」で叩くように教えます。しかし多くの生徒さんがいつのまにか「アメリカングリップ」で叩いてしまうことが多いのです。

そこで私は「ジャーマングリップ」で叩くように指導するのですが、ここで「なぜジャーマングリップで叩く必要があるのか」をきちんと説明しないといけません。
理由を説明しなければ、生徒さんはその必要性を理解できません

なぜなら、一般にジャーマンよりアメリカンの方が最初叩きやすいからです。
「叩きやすいからアメリカンでもいいじゃないか」と心のどこかで思ってしまいます。
理由も無しに叩きにくい方法を強要されても、生徒さんは納得できません

納得いく理由」を説明しないといけません。
ジャーマンで叩く理由は自分の体を自分の思った通りにコントロールする力をつけるためです。
本来はジャーマンでもアメリカンでもフレンチでも、自分が好きなグリップで叩いていいのです。

問題はグリップに自分の意識がいっていないということです。
頭と体が一致することジャーマンで叩こうと思って、ジャーマンで叩けているという状態が大事なのです。

その練習をやる「本当の意味」をきちんと説明してくれない先生というのは意外にいます。
もし、あなたが先生の言うことに納得が出来なかったら聞いてみてください。
きっと説明してくれるはずです。

もし、説明もなく「言う通りにしてればいい」みたいに言われたら、そのレッスンを受け続けるか考えたほうがいいかもしれません。

レッスン

モチベーションになる

やはりレッスンに行くことは、モチベーションになります。
練習しないといけないという「強制力」も少しありますし、発表会などありましたら「目標」もできます。
また「お金」を払っているので、頑張らねばという気持ちにもなります。

人間というのは、どうしても気持ちの浮き沈みがあります
しかし、物事というのは継続しなければ成果は出てきません

気持ちが沈んでる時でも、レッスンによって半強制的に続けていれば、いつかやってて良かったと思う時がきます
好きなことでも辛い時というのは来ますから、その度に辞めていたら何事も成果がでません。
継続するには辞めにくい状況をレッスンに通うということで作るのも一つの手です。

>>ドラムを続けるコツはこちらをお読みください→『辞める?あなたはドラム演奏が必ず嫌いになります。』

ドラム

まとめ

その他のドラムレッスンを受ける時の注意点も含めておさらいです。
・レッスンを練習時間にしない。
・レッスンの時は自分の間違いを指摘してもらう。
・今の自分にあった練習を教えてもらう。
・なぜそうするのかの理由を教えてもらう。
・お手本をしっかり見る。
・少し嫌になっても続けてみる。

せっかくお金を払って行くのですから、レッスンを有意義なものにしましょう。
ただ行ってるだけにならないように楽しく頑張ってみてください。


>>次のドラム講座➡︎『5番勝負!マッチドグリップvsレギュラーグリップ』

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