ドラムの考え方

ドラムが上達しない人が見落としている4つのポイント

ドラム上達の為に大事な考え方

「それなりに練習しているけど、ある時点からドラムが上達しない。」
「ドラムが上手くならないから、つまらなくなってきて練習もしなくなってきた。」

そんな悩みはないでしょうか?
頑張って練習していても、実は効果的な練習になってない場合があります。

そもそもドラムが上手くなる為にはどういった考え方が必要でしょうか。
今回はドラムを上達させる為に、見落としがちな基本的な考え方4つを紹介します。

1:頭で理解して体で表現する

ドラムを演奏する時の自分を「」と「」の2つに分けて考えてみましょう。

」(心も含みます)とはどういったフレーズを演奏するとか、どういった風なグルーブで演奏するとか、「どんなことをやりたいのか」を決定する部門です。

」は実際にスティックを使って持ってドラムを叩く、「実行する、表現する」部門です。

つまり「考え部門」と「実行部門」が「頭」と「体」ということです。
どちらか一方が欠けても、ドラムを演奏することはできません
例えて言うなら、「頭」は作曲家や脚本家。「体」は歌手や俳優といったところです。

ドラムを演奏する為には、「頭」「体」どちらも同じくらい大切です。
頭でどんな音楽をやりたいかを創造し体でそれを表現する。
シンプルに言えばそれが楽器を弾く、ドラムを叩くということです。

どんなに素晴らしいテクニックを持っていても、それを活かすイメージがなければつまらない演奏になってしまいます。
また、どんなに素晴らしいイメージも持っていても体がそれを表現できなければ、音となって現れません。
この「頭」と「体」をバランスよく向上させる事がドラム上達への道となるのです。

ドラム上達の壁にぶつかる人にありがちなのが、「頭」を向上させる練習が足りてないことです。
「体」を鍛える練習ばかりしてしまうのです。
例えば、「フィルインやリズムパターンを楽譜を見てやるだけの練習」ばかりをしてしまうと良くありません。

そういった練習では、頭ではせいぜい「両手両足をこのように動かす」というレベルでしか認識がありません。
しかし、頭では「どのように体を動かす」以外にもダイナミクス、感情、グルーブ、音の意味等々、様々なことを考え、理解しておかなければいけません。
頭でどれくらい幅広く、そして深く細かく音楽について認識しているかが、とても大切なのです。
「頭」の部分を向上させる様々な方法はまた別に解説していきます。

考え

2:一度の練習で意識することは1つまで

ドラムを演奏する時に知っておくべき「知識」や「コツ」は無数にあります。
では初心者の頃にそれらを意識しながら叩いて、果たして自分の頭の中で処理できるでしょうか?
簡単な8ビートを叩く時に気をつけるべきこと10個を覚え、演奏中にその10個全部を意識しながら叩けるでしょうか?
「右手の音は小さく」「右足は大きく」「左足を時々あげて」「左手はスナップを効かせて」「リズムが乱れないように」「ダイナミクスをつけて」「感情を込めて」・・・・

これは不可能です

ドラムを叩くどころではなくパニックになってしまいます。
私の考えでは一度の練習で意識すべきことは1つに絞った方が良いと思います。

そしてその1つのことがある程度無意識にできるようになったら、新たな課題を1つ意識する
それを繰り返して最終的に10個全てが無意識にできるようにする。
そうでないといつまで経っても、頭の中が混乱している中途半端な演奏しかできません。

1つのことを無意識にできるようになるまでには、それなりの練習量が必要です。
その動きを行う神経細胞が形成されるのには、ある程度の時間が必要なのです。
これには我慢根気時間が必要です。だからこそ素晴らしい演奏ができる人は少ないのです。

ですので演奏の為の知識はとりあえず頭の片隅に入れておいて、自分が取り組めるレベルになったら1つずつ会得していくと良いのです。
慌てて一度に色んなことを会得しようとしないでください。
一歩ずつ一歩ずつ進んでいくことが、ドラムが上達するためには大事なことになるのです。
自分の今のレベルに見合った練習をすることを意識しましょう。

インプット

3:体の動かし方を深く意識すること

演奏中に多くの人にありがちなのは、自分が出す音を聞いてから体を動かすということです。これはどういう事かというと

叩く

音が聞こえる

良い悪いなどの判断を下す

叩き方を修正する

という流れです。この流れの何がまずいのでしょうか?それは叩いた後に良い悪いの判断をしている。つまり

後手後手の演奏になっている

という事です。「あ、シンバルの音が大きくなりすぎちゃったな。」「スネアの音がしっくりこないなー。」などと考えていてはいい演奏など出来るはずもありません。
これでは主体的な演奏とは言えません。楽器に振り回された演奏です。
ではどうしたらいいかと言いますと、それは「自分の体の動きに集中して自分の思ったように体を動かす」ことです。つまり

こう体を動かせばこういう音が出せる

ということができるように練習しておかなければいけないのです。
体の動きは非常に複雑です。ですので、体の動きを高いレベルで意識してコントロールしていなければ、音色をコントロールすることもできません。

体の動きをコントロールする力が身に付けば、音をコントロールする力も身につきます。
ドラムを叩く度に、音を聞いて修正する必要がなくなるのです。(少しはしますが。)
いつでも自分のイメージした音を出せるようになります。

自分の体の動きと音がどれだけリンクしているかを理解することが、とても大事なのです。

反復練習の大切さ

ドラムに裏技はありません。3ヶ月でプロのように演奏できるようなことやメソッドはありません。私はドラム上達に近道はないと思っています。

ただ遠回りしてしまう危険性はある。その遠回りをしないために色んな事を勉強する必要があります。
ですが反復練習をしないで上達する事はできません。最終的にはどれだけ質の良い練習を適正量こなせたが大事になってきます。

正しい努力を適切な量で繰り返す」ことです。
人間の脳の神経細胞は同じことを繰り返し行うことで、強固に形成されていきます。
神経細胞がしっかり出来上がらないうちに、次に移行していては本当の意味での成長とはならないのです。
途中で辞めてしまっては、せっかく繋がりかけた神経細胞が途切れてしまいます。

先ほどと重複しますが、課題を一つに絞ってしっかりと正しい反復練習をするようにしてください。

練習

まとめ

いかがだったでしょうか?
見落としがちな考え方を4つ紹介しました。

1:「頭」部門の練習をおろそかにしない。
2:課題は一度に1つまで。
3:体の動きを深く意識する。
4:上達に近道はない。

これらを意識して練習していくと、しっかり確実に上達していくはずです。
あなたのドラムライフが楽しく充実したものとなるよう、願っております。
お読みいただきありがとうございました。


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