ドラマーの腱鞘炎は治るor治らない?
ドラマーにとって腱鞘炎は付き物の怪我ですが、腱鞘炎は治すことはできるのでしょうか?
あまりにひどい腱鞘炎ですと、もうドラムが叩けなくなり引退を余儀無くされるドラマーもいると聞きます。
特にハードロックドラマーに多いようです。
今回は腱鞘炎について考えてみます。
痛みの軽減
腱鞘炎になった時に病院に行きますと、湿布を貰って安静にしておいてくださいと言われます。
私も腱鞘炎になった時は、とにかく使わずに安静にしておく以外、特に有効な手立てはないと思っていました。
しかし、本当に他に治療法がないのかと思い色々調べてみました。
すると、「痛みを軽減する方法」はある事が分かりました。
私は治療家ではありませんので、その方法を具体的に話すことは控えさせていただきますが、YouTubeで腱鞘炎に関して検索すれば沢山情報が出てきますので、参考にしてみてください。
沢山の痛み軽減法がありましたが、特に「痛みの原因は痛みが発生している患部にはない」といった内容のものが参考になりました。
患部ではなく、問題の原因となるポイントをほぐすことによって痛みが軽減されることに私は驚きましたました。
原因のポイントは様々なのですが、腱鞘炎の場合は前腕部分の凝り固まりが大きな要因の一つだそうです。
私も前腕の筋肉は常にカチカチでした。
ドラムで鍛え上げたものですから、ちょっとした自慢だったのですが、それが腱鞘炎の原因となっていたようです。
この部分をほぐす事によって、かなり痛みが緩和されたことに驚きました。
また、首や肩や胸が原因である場合もあるそうで、これには驚きました。
指先の痛みの原因が胸にあったりすることがあるんですね。
体は繋がってることを意識することが大切なようです。
西洋医学が全てではない
いわゆる西洋医学では腱鞘炎については、まだあまり進んでないような印象があります。
手術という方法もありますが、私の知り合いの医療関係者に言わせると、痛みのメカニズムは複雑で手術しても痛みが消えるとは限らないそうです。
そう考えると、手術は体への負担も大きいですので、よっぽどでない限りは選択肢には入れにくいです。
西洋医学以外にも体の専門家というのは沢山いますので、その人達の意見を参考にするのは意義があると思います。
ただし、偽物の様な人もいますから、それらを判別する目を持つ必要はあります。
もし信頼できる治療家の人を見つけることが出来たら、その人に直接診てもらうのが1番良いでしょう。
痛みは体からのSOS信号
また、痛みが無くなったからといって安心してはいけないようです。
痛みは原因ではなく、SOS信号です。
何か悪い原因があることを痛みが知らせてくれてるのです。
つまり、ドラムを叩いていて腱鞘炎が起きるということは「体の使い方が間違っている」ということです。
ドラムを叩いていて、痛みを感じたら「あ、何かやり方が間違ってるんだな」と思ってください。
決して筋肉をいじめるような叩き方はしないでください。
ドラマーにアスリートのような強大な筋肉は基本的に必要ありません。
必要最低限の筋肉は自然と段々付いてきます。
私の知り合いの女性ミュージシャンには、筋肉が全然なく、腕が細くて柔らかいのに恐ろしく速く動ける人がいます。
また、女子ドラマーで有名な川口千里さんや佐藤奏さんはとても細いのにすごいドラムをプレイします。
これは筋肉量ではなく、体の使い方が上手いので、筋力だけに頼らない叩き方が出来ているのだと思います。
村上ポンタさんも自分が1番楽に叩ける道筋を自分で探すべきと言ってます。
痛みは体からのメッセージです。
痛みを感じたら体の使い方を探りなおしてみてください。
痛みを我慢して無理をして叩いても、状況は悪い方向にしか進んでいきません。
遅かれ早かれ「ドラムを叩けない」ほどのダメージを負ってしまう危険があります。
体の使い方としては腕だけで叩いてしまうとあまり良くありません。
体全体の繋がりを意識して小手先のドラミングにならないようにしましょう。
腱鞘炎になってしまう様な間違った叩き方をしない様気をつけてください。
>>怪我を予防するポイントはこちらで解説しています→『ドラムで怪我をしない為に注意したい5つのこと』
まとめ
腱鞘炎はある程度ドラマーに付き物の怪我ですが、決して治らないというようなものではありません。
また、最も大事なことは腱鞘炎にならない叩き方を身につけるということです。
体に対して正しい叩き方が出来るようになれば、70歳になってもドラムをしっかり叩くことが出来るんじゃないでしょうか。
>>次のドラム講座➡︎『ドラムで体を自分の思い通りに動かすことの大切さ』
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