ダブルストロークは初心者のみならず、中級者でも苦手な人がいる難易度の高いテクニックです。
あまりに出来ないので「自分にはこのテクニックは必要ない」と言って投げ出す人もいるんじゃないでしょうか。
確かにダブルストロークは難しいテクニックですが、決して選ばれた人のみが出来るわけじゃありません。
誰でも出来るテクニックです。
今回はダブルストロークの練習で、「まずやるべき基本的なこと」を解説していきます。
「ダブルストロークとは」を理解する
ダブルストロークは難しいテクニックである為に、しっかりと時間をかけて習得する必要があります。
しかし、コツが分かってくれば決して難し過ぎるものではありません。
まず「ダブルストロークとは何なのか」というのをもう一度確認してみましょう。
ダブルストロークとは「左右で2打ずつ交互に打つストローク」のことです。
これを片手で叩くと「タタッ、タタッ」という音になります。
よく言われるのは「腕を降ろして上げるまでに2打打つ」ことですね。
通常は「腕を下ろして上げるまでに1打打つ」です。
腕の動きが少なくなる分、効率的な叩き方になります。
しかし、広い意味で言えば「腕を下ろして上げるまでに1打打つ(つまり普通の叩き方)」を左右で2回ずつ繰り返してもダブルストロークなのです。
なぜかというと、ダブルストロークの定義は「左右で2打ずつ交互に打つストローク」ことだからです。
ダブルストローク最初の練習
では「左右で2打ずつ交互に打つ」ダブルストロークの場合、最初にやるべき練習はどんなことでしょうか。
それは「左右の腕を2回ずつ振って叩く」練習です。
つまり最初は「一振りで2回叩く」動作は忘れてください。
その前に左右で2回ずつ叩くことに慣れなければいけません。
この方法だとあまり速くは叩けませんから、ゆっくり練習してください。
この「簡単で基本的な動作」を練習して会得しておかなければ、ダブルストロークはいつでも経っても出来ません。
簡単なことだから、逆にないがしろにしがちな練習なのです。
「簡単で練習しなくても出来そうなこと」を、あえてしっかり練習しておくことが大切です。
この部分がしっかり出来ていないと、難しい要素が加わった時にそこから崩壊してしまうのです。
この簡単な練習にダブルストロークの感覚の基礎が詰まっています。
安定して出来るまでしっかり練習してみてください。
スピードは腕が動く限界までで大丈夫なので、そんなに速くやる必要はありません。
「左右2打づつ叩く」感覚を鍛えることが大切です。
この練習では「左右が入れ替わる瞬間」が最も難しくなります。
切り替わりが途切れ途切れにならないように注意しましょう。
なめらかにスムーズに川の流れのようによどみなく左右が入れ替われるように意識しましょう。
スムーズさを出すのは意外に難しいことです。
慣れてきたら3打ずつ、4打ずつ、5打ずつと増やしていけばより練習になります。
もう1つの大事な練習
さて、ダブルストロークにはもう1つないがしろにされがちな練習があります。
ダブルストロークでは通常、肘から先を動かして2打素早く叩きます。
この「肘から動かす」という動作が意外に出来ません。
それほど難しい動きではないのですが、あまり練習したことがないので出来ないのです。
しっかりと練習してみましょう。
手首は動かさず肘から先を動かして叩きます。
「お猿さんの太鼓人形」のような雰囲気です。
ちょっと不恰好な感じですね。これでシングルストロークを叩きます。
そして叩くリズムはダブルストロークの半分の音符で叩いてください。
ダブルストロークを16分音符で叩くなら、この状態では8分音符で叩いてください。
「この状態にもう1打ずつ加えればダブルストロークになる」という状態です。
つまりダブルストロークの2打目を打たないモーションの練習になります。
この動きに2打目をつけるという感覚なので、ダブルストロークの動きの土台になると考えてください。
とても大事な動きなので、しっかりと練習して会得しましょう。決して難しい動きではありません。
まとめ
ダブルストロークにはいくつもの動きが関連して含まれています。
だからこそ、1つ1つ簡単な動きから習得していく必要があります。
簡単だからこそ完璧に出来なければいけません。
基礎を少しずつ固めていけば、ダブルストロークは必ず出来るようになります。
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