芸術作品を見て「いい」って何で思うんだろう
人は何かを見たり聞いたりした時に「いいな」とか「いまいちだな」と思ったりしますよね。
ここで言う「いい」は好みの問題ではなくて、誰が聞いても「いいな」というものです。
普遍的にいいもの。誰が聞いても「いい演奏」。
その全人類共通の感覚は誰に習ったものでもなく、自然と元々持っている感覚です。
おそらく遺伝子に組み込まれた本能のレベルで感じてることだと思います。
では何故、人はそれをいいと思うのでしょうか。本能的にいいと思っても、その理由までは通常分かりません。
良いリスナーが良いプレイヤーとは限らない
人間は誰に習う訳でもなく、良い演奏と悪い演奏の区別がつきます。
しかし、それを自分で演奏できるかといえば出来ません。
しっかり練習して経験を積まないと良いプレイヤーにはなれません。
つまり、人は生まれつき良いリスナーではあるが良いプレイヤーだというわけではないということです。
何故でしょうか?
その理由の1つは「何故いいと思うかの理由が分からないから」だと思います。
漠然といいなと思っても具体的な理由までは分かりません。
ですので、その理由が分かって初めて良いプレイヤーへとなれるのではないでしょうか。
いいと思う理由を探る
いいと思う理由を探ってみてください。とにかく集中して聞いて分析してみてください。
幅広く、色んな角度から、そして深く。
様々な方法で探ってみるのです。いい演奏と悪い演奏を聞き比べて、違いを探るのもいい方法です。
意識して聞いていくと、段々と感覚が研ぎ澄まされていきます。
最初は上手く出来なくても徐々に「聞く精度」が上がっていきます。
また、リスニング環境も大切です。
最高のリスニング環境はやはり「生演奏」と言えます。
>>聞き方についてはこちらもお読みください→『知らないとまずい!?ヘッド・ボイス・テクニックでドラムを叩こう』
微妙な差が大きな感覚の差となる
人の感覚はとても些細なことを感じ取ることができます。
例えば、人の顔です。
目が1mm大きいとか小さいとかで、印象は大きく変わりますよね。
一重か二重でも印象は違います。まぶたに1本線が入ってるか入っていないかだけでです。不思議ですよね。
それと同じで、ドラムでも微妙な差が大きな印象の差を生んだりします。
通常、聴覚は視覚ほど感覚は鋭くないので、判別は難しいかもしれませんが、集中して聞けば微妙な差が分かるようになってきます。
いいと思う理由
いいと思う理由は自分で探って感覚を養うことが1番大事ですが、一応例を挙げておきます。
・均等なものに人は美を感じる
整ったものに人は美を感じます。整理整頓された部屋は綺麗ですよね。均等な音で均等なリズムというのは良く聞こえる理由の1つです。
・繰り返し
同じリズムを繰り返されることで、ノリを感じるようになります。例え間違ったリズムでも、それを何回か繰り返せば成立してしまいます。
・ギャップ
人はギャップに弱いです。意外性ですね。整った音の中にいきなり大きな汚い音を入れたりすると、人は驚いて惹きつけられます。
この他、ダイナミクスコントロールや音色や響き、音の高低、スピードなどが要素として挙げられます。
このあたりは、とにかく聞いて分析して感覚として掴んでみてください。
まとめ
人は生まれながらのリスナーです。良いものを聞き分ける力を持っています。
その能力をプレイヤーとしての能力にぜひ役立ててみてください。
せっかく素晴らしい耳を持っているのですから。
>>次のドラム講座➡︎『知らないとまずい!?ヘッド・ボイス・テクニックでドラムを叩こう』
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